内科

肝臓内科

          

 我が国の慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌の約75%がC型肝炎ウイルス,15%がB型肝炎ウイルスの感染によるとされます。最近の急速な治療法の進歩により、C型慢性肝炎に対するインターフェロンとリバビリン併用療法や、B型肝炎に対するラミブジン治療が行われるようになってきました。また、肝細胞癌の治療は、肝切除術から、ラジオ波治療、肝動脈塞栓術など選択の範囲が広がりました。こうした種々の治療につき、十分にご説して治療法を選択していただき、納得できる治療を心がけています。(古田 清)

活動内容(平成27年度)

<治療実績>

治療実績
慢性肝炎に対する治療 B型慢性肝炎 核酸アナログの内服継続例
43例
C型慢性肝炎 直接作用型抗ウィルス内服開始例
  ダクラタスビル+アスナプレビル 1例
  ソホスブビル+リバビリン 11例
  レジパスビル+ソホスブビル 37例
肝細胞癌治療 肝動脈塞栓術(TACE) 30件
ラジオ波治療例 1件

<入院実績> 242件

入院実績
肝細胞癌・肝癌 39 急性気管支炎 3
肝性脳症 16 熱中症 3
肝不全 15 伝染性単核球症 3
肝硬変症 14 リウマチ性筋痛症 3
急性胃腸炎 10 急性肝炎 2
脱水症 10 急性上気道炎 2
薬物性他の肝障害 10 帯状疱疹 2
誤嚥性肺炎 10 脳出血 2
めまい 8 意識消失発作 2
胆管炎/癌・胆嚢炎 7 肝膿瘍 1
不明熱 5 アナフィラキシー 1
腰椎圧迫骨折 5 腎盂炎 1
脳梗塞 5 自己免疫性肝炎 1
敗血症 5 心不全 1
消化管出血 4 COPD 1

<臨床研究>

国立病院機構共同臨床研究

  1. B型肝炎ウイルスにおける核酸アナログ耐性遺伝子の解析および耐性例に対するrescue therapyの介入
  2. 急性肝炎の発生状況および重症化、劇症化に関する因子に関する研究
  3. 原発性胆汁性肝硬変の病態解明と新たな分子標的治療法の開発のためのゲノムワイド関連解析(GWAS)
  4. 非アルコール性肝障害由来肝細胞癌の早期発見および危険群の囲い込みのための血中マーカー探索

腎臓内科

          

 当院の腎臓内科は、昭和48年に開始され、主に松本南部から塩尻地区の腎不全患者さんの治療を担っています。当院では腎移植を除く腎臓病のすべての診療が可能です。さまざまな合併症で紹介される維持透析患者さん、急性腎不全、血液吸着や血漿交換などを必要とする疾患に可能なかぎり迅速に対応しようと心掛けています。

活動内容(平成27年度)

外来は、腎臓病患者を中心に再診10~15名、新患0~3名程度。2016年2月以降、近隣実地医家からの、進行した慢性腎不全(近い将来腎代替療法が必要)の新患患者が急増しています。平成27年7月からニーズに応えて火木土の午後の血液透析も始めました。

透析ベッドは10床を運用しており、月水金、火木土の午前・午後の4クールの透析医療を施行し、外来維持血液透析患者は30名前後、入院血液透析患者は常時2~4名です。

内シャント設置術は12例、経皮的内シャント拡張術・血栓除去術(PTA)は数名に施行しました。血液浄化療法も当院の臨床工学技士のサポートですべての手技が可能となりました。

重症筋無力症に対する免疫吸着療法を4名17回、閉塞性動脈硬化症に対するLDL吸着療法を1名9回、原発性マクログロブリン血症に対する二重膜濾過血症交換療法を1名2回、エンドトキシン吸着療法を6名10回、腹水濾過濃縮再静注療法9名18回、それぞれ施行しました。

平成27年7月よりエコー下での経皮的腎生検を開始し、2例に実施しました。

 入院患者の疾患は腎臓病主体で、内容はネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、急速進行性糸球体腎炎(MPO-ANCA陽性)、慢性腎不全患者の合併症入院(うっ血性心不全、肺炎など)、末期慢性腎不全患者の血液透析準備(内シャント設置術)および透析導入、血液透析患者の合併症入院(肺炎、胸膜炎、急性胃腸炎など)、急性腎不全(脱水症、薬剤性など)など、多岐にわたっています。

 平成27年4月に日本腎臓学会研修施設に認定、同年12月には日本透析医学会教育関連施設にも認定されました(信州大学医学部附属病院が教育施設)。

当院では持続的携行式腹膜透析(CAPD)、腎移植を除く腎臓病のすべての診療が可能です。スタッフの教育を行い、将来的にはCAPDの診療体制確立も検討しています。南松本・塩尻地域の腎臓病の診療に邁進するとともに、若手の腎臓内科医の研修施設として、また将来的には、信大病院に次ぐ中信地区の腎臓病の基幹病院となれるよう努力したいと思います。

糖尿内分泌内科

          

 生活習慣に関連し頻度の高い糖尿病やメタボリックシンドローム、また比較的稀な内分泌疾患(甲状腺・副腎・下垂体など)を中心に、総合的な診療を行うことを目指しています。糖尿病自己管理の知識と技術を習得するための教育チームによる個別指導、また糖尿病合併症や併発症に対する他科との連携を大切にし、標準的でかつ高度な医療も提供できるよう努めます。

活動内容(平成27年度)

 内科(糖尿病・内分泌)外来では、その疾患頻度から圧倒的に糖尿病患者が多く、一部甲状腺疾患を中心とした内分泌疾患患者の診療を行っています。平成27年度10月から11月に糖尿病外来を受診した485名のHbA1cの分布を、平成26年と比較して下図に示します(記録例のみ)。両年度ともに同様の結果となっていましたが、高齢者の血糖コントロールを緩やかにする意識のためか、これ以前に比べて全体的にHbA1cがやや上昇傾向にあります。

糖尿病外来受信者のHbA1c値

下記表のように、入院での持続血糖モニタ(CGM)の活用頻度が増えており、紹介医院への情報提供も行っています。インスリンポンプの使用者は、1名中止で4名となっていますが、うち1名はCGMによるSAPを利用しています。外来の糖尿病透析予防指導は、現在栄養指導のみで対応しています。

  持続血糖モニタ(CGM) インスリンポンプ(CSII) 糖尿病透析予防指導
平成27年度 37件 4名(SAP1名) -
平成26年度 20件 5名 2件

スタッフ

スタッフ
写真 氏名
(ふりがな)
資格 専門領域など
古田 清 古田 清
(ふるた きよし)
統括診療部長
昭和57年卒
日本内科学会総合内科専門医
日本肝臓学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本超音波医学会専門医・指導医
日本感染症学会認定ICD
日本医師会認定産業医
日本がん治療認定医・暫教育医
日本プライマリ・ケア連合学会認定医
肝臓病、超音波診断
青木 雄次 青木 雄次
(あおき ゆうじ)
外来診療部長
昭和56年卒
日本内科学会認定医・指導医
日本糖尿病学会専門医・指導医
日本病態栄養学会評議員
栄養サポートチーム(NST)コーディネーター
糖尿病、内分泌・遺伝子診療
樋口 誠 樋口 誠
(ひぐち まこと)
内科部長
昭和61年卒
日本内科学会認定医・総合内科専門医
日本腎臓学会専門医・指導医・評議員
日本透析医学会専門医・指導医
日本アフェレシス学会専門医・評議員
日本移植学会認定医
日本臨床移植学会認定医・評議員
腎臓病学、血液浄化療法、腎移植、慢性腎臓病
多田井 敏治 多田井 敏治
(たたい としはる)
内科医師
平成18年卒
日本内科学会認定医
消化器病会専門医
内視鏡学会専門医
プライマリケア認定医
ラジオ波、肝生検、PTGBD、肝膿腫、ドレナ-ジ等